廣瀬大社は奈良県北葛城郡河合町にある神社です。
地名の「河合」からも想像できるように、大和盆地を流れる富雄川・曽我川・飛鳥川・大和川などの河川が合流する地帯にあり、水の神さまをまつっています。
水神のご朱印をいただいてきました。
廣瀬大社の御朱印
ご朱印は二つ目の鳥居をくぐって左手にある社務所でいただくことができます。
初穂料は300円です。
水神と書かれ、橘の印が押されています。
橘の神紋
廣瀬大社の縁起によると、今から2100年ほど前・崇神天皇の時代に、廣瀬の河合の里長に神のお告げがあり、沼地が一晩で陸地になり橘がたくさん生えました。
この話が天皇に伝わり、この地に社殿が建てられ、まつられるようになりました。このため、社紋は『橘』になっています。
(境内には橘の木がたくさんあります。)
廣瀬大社のお守り
シンプルなお守りから合格祈願・交通安全・心願成就・安産・厄よけ・ボケ封じまで、いろいろなお守りがあります。
すな守という砂かけ祭の砂が入った小瓶のお守りは廣瀬大社らしいですね。
廣瀬大社の社務所
ご朱印・お守り・お札などの授与は社務所で。物腰の柔らかい奥様が対応してくださいます。
廣瀬大社の境内について
一つ目の鳥居をくぐり、二つ目の鳥居まで少し長めの参道が続きます。
参道を歩くと森の中を散歩しているような心地よい気分。
参道は下りになっていて、本殿の手前で平地になります。本当に川が集まるところに神社があるんですね。
(一つ目の鳥居を過ぎたところ。本殿に向かって下っています。)
境内には5つの摂社・末社があり、そのうちの4つがこの参道沿いにあります。
稲荷社
1805年に京都の伏見稲荷大社にお願いしてきてもらった神様です。
日吉社
方除け(かたよけ)と縁結びの神様。方除けは占いに基づいて凶の作用を防ぐために行うおはらいのことです。
祖霊社
廣瀬大社に関係した方々をおまつりする社。
祓戸社
人が犯す罪・けがれを祓い清めてくれる4神がおられます。本殿に行く前にお参りして心身のけがれを祓いましょう。
参道はとても長く、お掃除が行き届いていて清々しい砂利道が二つ目の鳥居まで続きます。境内のすぐ左側には不毛田川が流れています。
参道に大砲があってびっくり!日露戦争の戦利品が奉納されたのだそうです。
二の鳥居
鳥居の扁額「広瀬社」は1807年に大和郡山の第3代藩主だった柳沢保光の文字。
神馬舎
二つ目の鳥居をくぐって、左側にある馬小屋。かつては本物の馬がいましたが、現在は等身大の馬の銅像になっています。
拝殿
現在の拝殿は明治以降の建築。お祭りの時は神楽の奉納などが行われます。
(拝殿の向こうに本殿が見える。)
本殿
一間社(いっけんしゃ)春日造の本殿は奈良県指定文化財。江戸時代1711年に建てられたもので、境内の中で最も古い建物です。
2000年に大改修が行われました。
(拝殿の左側から見た本殿。)
砂かけ祭
「砂かけ祭り」の正式名称は「御田植祭」。天武天皇が始めた「大忌祭(おおいみのまつり)」の行事の一つです。
毎年2/11に行われ、大和の奇祭として知られています。
水を司る神社の砂を雨の代わりに投げて、田植が順調に進むように雨を降らせてくださいと神様にお願いするおまつりです。
参拝者は、白い目抜き帽をかぶった田人と黒い牛(の被り物をした人)にたくさん砂をかけてもらったらその一年健康に過ごせるのだそう。
見学の際はレインコートやゴーグル等用意して、たっぷりかけてもらいましょう。
(絵馬には砂かけ祭の様子が描かれています。)
廣瀬大社について
【正式名】廣瀬大社(ひろせたいしゃ)
【ご祭神】
- 主神 若宇加能売命(わかうかのめのみこと)
- 相殿 櫛玉命(くしたまのみこと)
- 穂雷命(ほのいかづちのみこと)
*水の神様ですが、雨を降らせる神様ではなく、川の流れを安定させる神様。五穀豊穣さらに発展して衣食住の守護神でもあります。
〈摂社・末社〉祓戸社・祖霊社・稲荷社・日吉社
〈境外末社〉饒速日命社・八神殿社・水分神社
【創建】
縁起によると、今から2100年ほど前・崇神天皇の時代に、廣瀬の河合の里長に神のお告げがあり、沼地が一晩で陸地になって、橘がたくさん生えました。
このことが天皇に伝わり、この地に社殿が建てられ、まつられるようになりました。
天武天皇の時代、675年に天皇からの使いが来て、風神を龍田にまつり、大忌神(おおいみのかみ)を廣瀬にまつることになりました。
両社ではこれ以降、国家レベルのお祭りが行われるようになりました。
参拝時間
境内拝観自由
御朱印の授与 9時から17時まで
アクセス方法
〖電車〗JR大和路線「法隆寺駅」から徒歩30分・レンタルサイクル10分
近鉄田原本線「池部駅」から徒歩25分
〖車〗境内の東側に無料駐車場あり。
おわりに
生活に必要不可欠な水。
この水を山から運んでくる川を安定させて人々の生活を守ってくれる水の神様。
廣瀬大社は大きなお社なのですが、人々の生活に寄り添ってくれる優しさを感じる神社でした。
わっきー