賣太神社(めたじんじゃ)の御朱印!稗田阿礼の記憶力にあやかりたい!

奈良

奈良県大和郡山市にある賣太神社(めたじんじゃ)。

ご祭神は、目で見た文字・耳で聞いた話はすべて覚えることができたという驚異的な記憶力をお持ちです。

子どもたちに(できれば私にも)そんな記憶力をお授けいただきたい!ということで、賣太神社(めたじんじゃ)へ初詣に出かけてきました。

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賣太神社(めたじんじゃ)の御朱印

初穂料は300円。

鳥居をくぐって目の前にある社務所でいただけます。

御朱印には3つの印が押されています。

  1. 神社の名前
  2. 御祭神のお名前である「稗田阿禮」(礼は旧字体)。
  3. 丸い印には「阿禮談古」の文字と男性の横顔が描かれています。


(社務所。この左手に授与所があります。)

御朱印をもらうと、おせんべいがもらえます。

2枚入りで、「ちえせんべい」の文字と書物(古事記)の絵、輪郭だけのおたふくの絵と顔の部分に「ふくせんべい」の文字がそれぞれに描かれています。

私の場合、初詣に多くの人がいらっしゃったため品切れ。残念(T_T)

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賣太神社について

〈正式名〉 賣太神社(めたじんじゃ)

〈御祭神〉
稗田阿礼命(ひえだのあれのみこと)
天宇受賣命(あめのうずめのみこと) 
猿田彦神(さるたひこのみこと)

〈御参拝時間〉 9時から16時半まで

〈御朱印の授与〉 9時から16時半まで

〈アクセス方法〉

【電車】JR大和路線郡山から徒歩20分。

【車】参拝者専用駐車場が境内の斜め向かい側にあり。

【住所】奈良県大和郡山市稗田町319

【電話番号】0743-52-4669

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ご祭神・稗田阿礼命と古事記

稗田阿礼(ひえだのあれい)という名前、聞いたことありますよね。

7世紀から8世紀ごろに活躍した実在の人物で、天武天皇に仕える家来の一人でした。

前述のとおり、彼は一度目にした文は一文字も、聞いた話は一言も間違えることなく、すべて覚えることができたそう。


(絵馬には『ちえの神』の文字と『古事記』の絵が描かれています。)

そこで、天皇は古い言い伝えを集めて、阿礼にすべて記憶させました。

時代は下って元明天皇の時代、阿礼が記憶した言い伝えを太安万侶(おおのやすまろ)が文字で記録しました。

こうして、現存する最古の歴史・文学書である『古事記』が誕生したのです。

現在は『知恵の神様』としてこの神社のご祭神になっています。


(かたりべの祖・稗田阿礼命をたたえる碑。)

阿礼祭

昭和初期、日本の童話作家たちによって稗田阿礼命を『おはなしの神様』としておまつりすることとなり、阿礼祭が始められました。

発起人の久留島武彦をはじめ巌谷小波(いわやさざなみ)・岸辺福雄などいわゆる『読み聞かせ』を推奨してきた著名な童話作家がたくさんかかわっています。

毎年8月16日には全国童話人協会の方々による童話会や稗田の舞・阿礼さま踊り・阿礼さま音頭の奉納などが盛大に行われています。


(巌谷小波氏の句碑。「言霊の 葉には秋なし 神の森」隣には第一回阿礼祭の記念碑がたっています。)

副祭神・天宇受賣命(あめのうずめのみこと)

天宇受賣命(あめのうずめのみこと)と言えば、天照大神(あまてらすおおみかみ)の神話に登場する神様です。

天岩戸(あまのいわと)に閉じこもってしまった天照大神を外へ連れ出すため、岩戸の前で鈴をならして踊った女神が天宇受賣命。

この功績により、天皇から猿女君(さるめのきみ)の姓を与えられ、一族は稗田の地に定住しました。

つまり、天宇受賣命は稗田阿礼のご先祖様なんですね。


(拝殿。お正月のお参りに来られた地元の方でにぎわっていました。)

天宇受賣命は、芸能の神・福の神として信仰されています。

後世になると「おたふくさん」として知られるようになります。

「お多福」なんて文字を見ても幸せそう。

そして誰もが思い浮かべるふっくらしたおたふくさんの優しいお顔。

女性の幸せにもご縁を結んでくださいますよ。


(ご祭神をまつる本殿。)

副祭神・猿田彦神

天宇受賣命とご結婚された猿田彦神(さるたひこのかみ)もご祭神です。

猿田彦神は、天と地の分かれ道で道案内をする神様。

そこで、人生の岐路、たとえば受験・結婚・新築・移転・旅立ちなどに、良い道を選んで進んでいく力を授けてくださるそうですよ。


(横から見た本殿。)

稗田環濠集落について

環濠集落は、社寺や有力な地域の長の家の周辺に家を集めてその周りに濠(ほり)を巡らせた小さな町のようなものです。

日本全国で内戦の多かった時代に作られましたが、現在はその多くが失われています。

稗田環濠集落は、鎌倉末期から室町時代にかけての内戦が多かった時代に、町を守るために作られ、賣太神社はその中にあります。

原形が残っている環濠集落は全国的に見ても珍しいそう。

興味のある方はこちらもチェックしてみてくださいね♪


(賣太神社にある稗田環濠集落の航空写真。)

さいごに

本当に小さな神社ですが、稗田阿礼の時代=古代、環濠集落の時代=中世、童話作家による稗田阿礼命の再評価の時代=近代まで、歴史の好きな方にはいろいろな想像をかきたてる要素がいっぱい詰まっています。

大和郡山市では、稗田阿礼命にちなんで毎年2月に記憶力大会を開催していたり、稗田以外にも環濠集落があったりと、合わせて観光してみるのもおすすめですよ。

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