最近、ヨーロッパで、「禅」が流行っているそうです。
特に禅宗として有名な曹洞宗が人気で、フランスやイタリアには定期的に坐禅を行う寺院もあるのだとか。
そんな曹洞宗ですが、実は総本山が2つあるのをご存じですか?
1つは、福井県にある永平寺。もう1つは、鶴見にある総持寺です。
今回は総本山の1つである永平寺の、東京別院を訪れてみました。
長谷寺 永平寺東京別院の御朱印
御朱印代 300円
法堂横の大庫院でいただけます。
お賽銭箱に収める方式なので、小銭で用意しておくのがベストです。
- 御参拝時間 5:30~20:00
- 御朱印の授与時間 9:00~17:00頃
長谷寺 永平寺東京別院へのアクセス方法
【電車の場合】
東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線 表参道駅より徒歩15分
【バスの場合】
渋谷駅より、都バス「都01」「RH01」にて約8分
南青山七丁目バス停より徒歩1分
【車の場合】
境内に駐車スペースあり(墓地使用者優先のため、事前要問い合わせ)
周辺道路に路上パーキング有
※すぐ隣の巨大な駐車場は富士フィルム専用ですのでご注意ください。
長谷寺 永平寺東京別院へ
永平寺東京別院は、高級住宅地として知られる西麻布にあります。
正式名称は補陀山長谷寺といい、江戸三十三箇所観音霊場の1つにも指定されています。
最寄り駅は表参道駅。青山五丁目交差点を左折し、骨董通りを15分程歩けば到着します。
しかし、このルートは人が多い上に狭い歩道が続くので、渋谷からバスを使うのがオススメ。
渋谷駅の東口バスターナル51番乗り場から出ている都バス「都01」または「RH01」に乗車すると、10分弱で最寄りの南青山七丁目バス停に到着します。
バスの進行方向に富士フィルムのビルが見え、そのすぐ下に案内の掲示板が見えます。
富士フィルムと駐車場の間にある路地を進めば、正面に山門があります。
看板のある「専門僧堂」というのは、禅の修行道場という意味。
つまり、お坊さんになる人のための研修機関のようなものですね。
山門をくぐって、まずは左手にある手水舎で手を清めます。
手水舎の先には墓地もあり、黒田清輝や坂本九といった有名人のお墓も多数あります。
続いて、参道を通って、本堂である法堂へ。
合掌してお参りします。
根津美術館のある森に隣接しているため、法堂の裏手には都会とは思えない程に、豊かな緑が広がっているのが見えます。
また、通常の寺院では仁王像などが左右に配置されていますが、こちらの法堂にはめずらしく風神雷神がいらっしゃいました。
法堂の左手には、お坊さんが修行や寝起きをするための僧堂や、鐘楼堂があります。
このあたりは、専門僧堂ならではのものですね。
手水舎と鐘楼堂の間には、微通亭という東屋があり、お寺のお稲荷さんらしく幟も立っています。
こちらは、麻布稲荷をお祀りするのと同時に、参拝者が休憩を取れるスペースにもなっているようですよ。
東屋の中からは、隣接する小さな日本庭園も見えます。
桜が咲くと、さらに特等席になるようです。春にもう一度、訪れてみたいですね。
続いては、向かいの観音堂へ。
実はこの観音堂こそが、こちらの寺院のハイライトとも言える場所なのです。
現代建築の粋を集めたという重層入母屋造りの建物には、何と高さ3丈3尺(約10m)もある、巨大な十一面観世音菩薩像が鎮座されているのです。
木造としては、国内最大級だという観音像。
さぞ歴史あるものと思われますが、空襲により焼失した江戸時代中期の観音像の再作として、何と昭和52年に作られたものだそうです。
ちなみに優しそうなお顔は、香淳皇后がモデルだそうですよ。
観音様にもお参りをしたら、最後に御朱印をいただきます。
御朱印は観音堂を背にして右手、法堂の横にある大庫院という建物でいただけます。
ものすごく大きなお寺、というわけではありませんが、とても厳かでお坊さんたちの気配が感じられる、ステキなお寺でした。
長谷寺 永平寺東京別院について
正式名は補陀山 長谷寺(ほださん ちょうこくじ)。
江戸以前は小さな観音堂でしたが、この観音堂を元に徳川家康の幼馴染みであった門庵宗関を開祖として建立されました。
寺院名の由来は、かつて祀られていた観音像が奈良の長谷寺と同じ木材から造られたと伝えられていたからとのこと。
さいごに
すぐ近くには大きな道路も通っている都会の真ん中にありながら、凛とした空気が感じられる静寂なお寺でした。
毎週月曜日には坐禅会も行われているようなので、自分を見つめなおしたい時に一度参加してみようかな、と思います。
ORION